20代介護⑤

翌日も朝から病院に行きます。
母の顔を見ますがあいかわらず目を開かない状態でした。
ただ生きていてくれてることにホッとします。
そして医者、看護婦と再度話しました。
母の状態は今日の段階では悪い方にはいないとの事。
その話を聞き少し心が安らぎます。
そこからやはり転院の話が出ました。
昨日医者からその話を聞き怒った後、看護婦からも同じ話を聞きまた怒りました。
こちらとしては怒っているので医者、看護婦は哀願の表情をしています。
彼らもつらいのでしょう、しかしどうしようもないのでこう言わなくてはいけないという気持ちが伝わってきました。
もうどうしようもなさそうなので医者に
「転院してもいい、ただ完全に安全な状態で
運んでくれ」
と言いました。
その後、以前母が入院していたことのある地元の病院に連絡が付き明日からでも入院出来るとの事。
そして移動は救急車の手配をしてくれていました。
明日の朝に移動するという事に決まります。
その後は明日1度退院になるのでお金の準備などが必要になりました。
カードがあったのでそちらで支払う事に決めます。
またここで病院の受付の人から
「限度額認定証」
の話を聞きました。
この時に初めて知ったのですが前年度の収入が少ない人はこの手続きをすると支払金額が大きく安くなるとの事です。
(残念ながら前年度収入高い人は使えません。ただ世帯
を分ける方法などがあります。使える知識です)
普通に支払うと給与が特別多くない人で約85000円から
9万円ぐらいが月の上限になります。
(その他に差額ベット、食事、おむつは含まれていないので2万から5万ぐらい多くなると思ってください。
その金額が限度額認定証を使うと軽減されます)
その話を聞いたのでとりあえず役所に向かいました。
話を聞いてみると私と母は同じ世帯だったので今のままでは使えないとの事。なのでまず世帯をわけて母と私を
別々の世帯にする。そこで改めて申請すれば取れるとの事。
もう一つ条件が母の昨年度の年収。
幸か不幸か全く母は収入がなかったのでそこは問題ありませんでした。
ただ今申請しても適用は来月からとの事。
翌月からはその軽減が受けられるとの事でした。
そこで申請の手続きを取りました。
申請自体は簡単なものでした。
そして病院にまた戻ります。
母の所に行くと目を開けていました。
話しかけるとこちらを向きます。
ただ何も言葉を発しません、私という事はわかるのでしょう。
握っていた手を強く握り返していました。
2、3分するとふっと目を閉じます。
そしてまた起きなくなってしまいました。
夕方ごろまでいてそこから仕事に向かいます。
この時期大事な時期で休むことが出来ませんでした。
会社に行くと社長、上司から
「大変だったな」
と声をかけられます。
「仕事来て大丈夫なのか?」
と聞かれましたがやることがたくさんあったので休むわけにもいきませんし、休んでもお金貰えません。
夜まで仕事して帰りました。
会社の方は家の人が倒れるとほぼみなさん心配してくれます。
温かい言葉です。
ただ何か月かするとその状況はただの言い訳にしか聞こえなくなるようです。
症状が重い身内を持つと初めだけではなく長い期間色々とやることがあります。
一言一言説明するのもなかなか難しく、それを理由にして会社を遅刻するなり、早退することを言うと徐々に文句を言われ始めます。
理解されないので苛立ちと孤独を感じます。
そして身内、会社、友人関係がほとんどなくなっていき自分の殻を持ち始めるようになっていきます。
介護してる方が会社辞めるという理由もそうなのでしょう。
会社勤めしながら一人で介護はかなり無理があると思います。
私は基本会社に頼らにような考えで生きてきました。
そこは良かったところですね。
まだこの先不安なことは多いですが、、、、
自分を取るか、親を取るか。
毎日その事を天秤にかけながら生きていくしかないのでしょう。
その考えを出来るだけなくすために心に余裕を
持つようにするしかないと思います。
その為には
「自分の幸せな時間を増やす」
僕のブログのテーマです。
そのような考えから幸せになることを目標に
するようになりました。

明日は転院の日です。